把握可能なシステム

 何がしたいかというと、ある程度、何がどうなっているかを把握できるシステムを使いたい。

 CP/MとかPC-DOSの時代なら、ある程度何がどうなっているか判った。

 大昔のUNIXもシンプルな構成だった。

 今のコンピュータシステムはわけが判らない。

 Windowsは隠蔽されている部分があるし、それ以前に歴史的な強引さが災いして、複雑怪奇なシステムになってしまっている。

 Linuxもバザール形式の開発で、マルチパラダイムの難しさがある。

 FreeBSDはまだましだろうというのが、自分の浅薄な知識と経験からの判断。

 

 それでも十分、ややっこしい。

 

 uim-mozcでさえ、make install した後のスクロールを見ていると溜息が出てくる。

 uim-mozcをインストールしたら、その時、一緒にインストールされる依存モジュール詳細までは無理にしても、おおよそ何の為のモジュールかくらいは把握しておきたい。

 

  プログラムはC/C++に挫折して、TurboPascalからDelphiに行き、JSP絡みで、Javaをほんの少し齧った程度。Delphiは優れたプログラミング言語だったと思うが、おかげでリンカーとかの知識は完全に欠落している。

 システムに適性があって、集中力のある年齢なら、なんとかなるだろうが、凡人の適性で集中力がなくなっている今の年齢で、どこまで行けるか。

 

 今更ながら残念なのは、自分の高校時代にまだPCというものが存在しなかった事。あったとしても嵌っていたかどうかは判らないが、あの暇な時代にPCを知っていたなら、それが幸せに繋がったどうかは知らないが、別の人生があっただろう。

 

 何度かFreeBSDをセットアップして、結局今日までモノにならなかったのは、時間がなかったから。そもそも営業職のサラリーマンがコンピュータを趣味にする事に無理があった。もっともコンピュータに興味を持っていた時期は、入社して3年目くらいで、本来的にそんな余裕はなかった。

 まとまったプログラムを書くようになったのは、職種変更で事務職になってから。一般企業でOA化が急務になった頃だったので、好き勝手させてもらった。社内にPCをまともに使いこなせる人材はいなかった。

 社内のイントラに関わるようになって、却って好きな事はできなくなった。趣味でPCをいじっていた頃の方が視野は広かったように思う。 

 

 それで一旦、1999年くらいに時代を戻してみようと思っている。

 1999年といえば、PentiumⅢの時代。Northwoodはまだ出ておらず、CPUが物理的に熱い時代だった。

 【ここだけ1999年】PCでテレビ視聴&動画編集をする時代へーーVAIOの最高峰スペック機は42万円だった | GetNavi web ゲットナビ

 CPUクロック550MHz、メモリー256MB、HDD20GB、56Kbpsのアナログモデムの時代だ。このスペックのデスクトップ機で当時の実売価格が42万9千円だったそうだ。

 当時、新しいPCをBTOで発注しようとメモリーを8MBにするか16MBにするかで悩んでいたのを思い出す。今はノートPCのメモリーを8GBにするか32GBにするかで悩んでいる。

 さて、この当時の高級PCのスペックは、7年前に買ったノートPCの仮想環境上で現在稼動している仮想マシンのスペックにはるかに及ばない。最先端を突っ走るつもりなら、全然足りない性能だが、1999年に戻ってその時代の感性で扱うなら、理想的ともいえる環境といえる。

 昔、今持っているPCに不満を覚えると数年前の雑誌のPCの広告を眺めて、このマシンに較べたら自分のマシンは夢のスペックだと自分を納得させて物欲を抑えていたのと同じようなもの。

 、、、というか、今も昔も変わらないが、過去のある時期のマシンでさえ、そのスペックを満たす程のスキルを自分は持ち合わせていない。

 動画処理とか3DCGとか絶対的なスペックが要求される部分は別にして、個人の日常生活をサポートする程度のシステムなら、本来ならば1999年当時のポケットPCにでも余裕でこなせてしまう。要はそれを使う側が使いこなせるかどうかの問題だ。

 

 考えてみりゃ、最初に使ったテキストエディターはedlinだった。それしかなければ、それを便利に使っていた。少なくとも手書きで紙に書くよりは便利だった。Vzエディターを使った時はこれ以上のものは必要ないと思った。

 アップルのハイパーカードには憧れた。本物のRDBMSが個人で使える時代が来るとは思わなかった。NiftyServeで月に7万の請求が来た事もあった。

 世の中が進み過ぎて、便利に安くなり、逆に面白くなくなったしまった。スマホのアプリに魅力を感じない。殆どが流行物として消費されるべきもので、ツールやリソースとして蓄積できるものではない。ただの暇潰しだ。

 

 とはいえ、今更、chrome代わりw3mを使うかといえば、それはない。Emacsに習熟するよりはMS Officeに習熟した方が、仕事には有利だ。あくまで、趣味、遊びの範囲で1999年のコンピューティングという事になる。その時代に行きていたからこそ、楽しめる遊びであり、暇潰しとしては最高である事は経験的に知っている。

 

 今のところ、これくらいでいいか。

 

 uim-mozcのmake install、無茶苦茶時間がかかっている。PythonとかPerlとかのバイナリが存在しない状態からのビルドだから、まぁ仕方がないが、Xサポートのチェックを外す為だけの作業としてはコストが大きい。

 

 ポストWindowsは考えておくべきだ。

 Windowsは複雑になり過ぎた。WIndowsが10以降のアップバージョンを予定していないと宣言しているのは、マイクロソフト自身が、その複雑さの限界と代償を意識しているからだろう。

 Windowsマシンなんて、今後は、2~3万の使い捨てに近いノートPCでいいのかもしれない。

 

 emacsに昔懐かしいw3mをと思っていたが、eww(Emacs 24.4 の新機能・内蔵ブラウザ eww.el を調べてみた - 雑文発散(2014-08-07) )というのがあるそうだ。知らなかった。