Androidの事 - タブレットかスマホか -

 出始めの頃のAndroid機にはクラムシェル型でキーボード付きのものもあった。NECのものが印象に残っている。Tablet Pもその系譜上のものかもしれない。モバイル環境でネットワークに接続するというのが一般化し始めた頃だった。

 ソニーTablet Sはハードウェア先行で開発され、偶々勃興してきたAndroidが載せられたに過ぎなかったらしい。発表当時は洗練されたクラムシェルデザインと目新しいソフトウェアキーボードが新鮮で、輝いて見えた。Andoroidはまだ海のものとも山のものとも判らない状況だったが、Linuxベースで開発されており、建前上はフリーソフトに近い状態で配布されおり、可能性は無限に感じられた。Appleはといえば、iPodでコンテンツビジネスに邁進中だったように思う。iPodに通信機能を追加したものが、iPhoneだ。日本では、iPhoneよりiPadの登場の方が衝撃的だった。スマートフォンそのものは、iPhoneより以前から、BlackberryとかPocketPCとかが存在していたし、Zaurusもデータ通信カードを差し込めば似たような事ができていた。

 日本でスマホが一般化したのは、ソフトバンクiPhoneを導入してから。それ以前のAndroidはデータ通信には対応していたが通話とは無縁だったように思う。タブレットに飛びついたのは、個人より企業の方が先だったようだ。営業担当者が客先のプレゼンテーション用に使うだけなら、PCよりタブレットの方がスマートだ。企業への採用はアプリ開発環境が錯綜していたAndroidよりiPadの方が有利だったが、アップル以外の企業が指を咥えて見ているはずもなく、Androidで追随した。ソニーも早い時期から対応していたが、Xperia Z4 tabletを最後にタブレットからは撤退した。

 現在の主戦場はスマホ。日本や欧米での勝者はアップルだろう。ただiPadiPhoneは高価なので、全世界的な数量ベースのシェアではAndroidが勝っているだろう。タブレットは、当初発展途上国でPC代わり使われていただろうから、更にその分価格競争は熾烈で国内企業では太刀打ちできない。Nexusシリーズが止めを刺す事になったのだろう。そのNexusもNexus9を最後にタブレットは発売されていない。

 個人ユースでiPad以外のタブレットを購入するのなら、中古品を狙うつもりでいた。無難なのはXperia Z4 tabletXperia Z2 tabletのいずれかだが、価格でXperia Z2 tablet。バッテリー交換は現時点でメーカー対応が可能。

 Androidスマホは当分の間、毎年新製品が出るだろう。タブレットは期待できない。どうも既に絶滅種らしいと思っていたのだが、そうでもないようだ。

 もう少し検討してみる。